うつ病は今やこころの風邪、正しい知識をもちうつ病を克服しよう
      



うつ病の人が経験する暗い気持ちには、光が差すことがありません。うつ病の悲しみは違うものです。うつ病は病気です。しかしうつ病は治る病気です。治療さえすれば、うつ病は大した病気ではないのです 。問題は、うつ病の人の半分以上が治療を受けていないことです。うつ病になりやすいのは真面目で強い人が多いです。心の問題は病気ではないと考えがちです。うつ病は悲惨な病気です。うつ病の絶望感はとてもつらいものです。物事に対する意欲や興味は失われ、それまで好きだった趣味も楽しめません。うつ病の人を前にして、このように考えること は、本人をさらに苦しめることになります。うつ病による自殺は、適切に治療を受けていればほとんどが避けることができるはずです。うつ病の症状は全身にあらわれます。心の不調は体にも影響します。不調を自覚しながら、いろいろな検査を受けても何の異常もない時も、うつ病の可能性が大です。
 うつ病の原因は脳の中にあります。脳は、活発に働いています。脳の中では、化学物質が作られ、その物質が分泌され、電気も起こっています。うつ病ではこうした化学物質の活動の調子が一時的に乱れていると考えられています。
 その乱れの根本的な原因はわかっていません。出来事が引き金になることもあれば、何のきっかけもなくうつ病になることもあります。はっきりしていることは、うつ病で起こっている脳内の不調は、治療によって治すことができるということです。
 
うつ病の治療法

 うつ病は脳内の神経伝達物質の働きが悪くなっていることから起こる疾患で、決して気持ちの持ち方や精神論で解決できるものではありません。うつ病の治療には、1に休養、2に薬物療法、3に精神療法という組み合わせで行なわれます。多くの場合、仕事などのストレスの原因から遠ざかり、心身ともにゆっくりと休養することを指示したうえで、抗うつ薬の服用をすすめます。そして、薬の効果が確認されたら本格的に精神療法へと移行します。

【休養】  うつ病の患者は周囲に迷惑をかけられないという気持ちの強い人が多く、仕事などを休むことに難色を示しがちですが、思い切って休み心身の休養を取ったほうが、短期間で治療でき回復を早めます。

【薬物療法】

 うつ病の薬、抗うつ薬は最近では効果が高く安心して服用できるものが使われています。薬の副作用が疑われる症状(口乾、便秘、排尿障害、尿閉)が現れたら、自分で中断せずすぐ医師に相談しましょう。また、症状がよくなったからといって勝手に服用を中止すると、症状の悪化を招く例もありますので自己判断は禁物です。
主な抗うつ薬
 特記すべきは第3世代の抗うつ薬 SSRIである。現在精神科の第一選択薬といわれている。比較的歴史は浅いが 不安を和らげる効果が高く、また、副作用も少ない。また第4世代の抗うつ薬 SNRIは 最も新しいタイプの抗うつ薬で、抗うつ作用が強く、副作用も少ない。
SSRIより効果があるという報告もある。

【精神療法】

 医師と患者が繰り返し面接を行い、患者が抱える悩みや不安を取り除いていくのが精神療法です。しかし、治療を始めた初期の頃は面接をし、一緒に考えたりすることがかえって患者にとって負担になりかねません。十分に休養し、薬の効果がある程度現れてから始めます。
 患者さんは医師やカウンセラーに相談することで考え方を少しずつ変え、柔軟性をもつようになることから、うつ病を治したり、再発を予防したりすることにつながります。

うつ病のポイント

うつ病を治療していく上での心構え
 うつ病は、心がカゼをひいたようなものとよく言われています。カゼの治療と同じく早めの処置が何より有効ですし、休養が重要という点も同じです。
心身ともに問題なく健康だという状態まで治しておかないと、すぐに再発する恐れがあるため、一見よくなったようにみえても、半年や1年は薬物療法と精神療法を続ける必要があります。
 治療中、心得ておくべき点は以下の6つです。


うつ病は病気であるという認識をもつ

うつ病の治療には休養が必要である

治療には半年から一年の期間が必要

どんなにつらくても自殺だけはしない

大事な決定は先延ばしにする

治療中の一進一退を理解する


 うつ病の人に対しては負担が増大するため不用意に励まさない。医師の受診をすすめて回復を早めましょう。また自殺をしないよう配慮してあげてください。

【うつ病の受診率】
うつ病は罹患率の高い疾患で、各種の地域調査によると、うつ病の有病率は約5%と言われています。実際に受診をしているうつ病患者は少ないようです。受診率が低い理由はまじめな人が多く、うつ病を病気ではなく、自分が精神的に弱いからだと考えて専門家の助けを受けようとし受診のために会社などを休むことに抵抗を感じることがあるようです。
うつ病は身体症状も出やすいので、易疲労感、頭痛、肩こり、腰痛といった身体症状にうつ状態がみえにくいこともあります。

【うつ病の症状】
 うつ病に特徴的な症状は次のように分けることができます。
抑うつ気分
うつ病の患者さんは「憂うつだ」という気分にしたります。
睡眠障害
うつ病では不眠が現われます。
疲れやすさ・気力の減退
ほとんど身体をうごかしていないのに、ひどく疲れたり、身体が重く感じられるのもうつ病の症状の一つです。些細な出来事を思い出して悩むのもうつ病の特徴的な症状で、考え込んだりするようになります。うつ病が重くなると、気持ちが沈んで辛くてたまらなくなり、死んだほうがましだと考えるようになります。こうした身体症状が存在するとうつ病が目立たなくなり、つい面を見逃してしまいがちになります。

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2006年6月22日20時49分
時点のものです。

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